iconvconfig − iconv モジュール設定キャッシュを作成する
iconvconfig [options] [directory]...
iconv(3) 関数は内部で文字集合の変換に gconv モジュールを使用する。 設定ファイルは変換に必要なモジュールを決定するのに使用される。 このような設定ファイルを読み込んで解釈していると、 iconv(3) を使用するプログラムの速度が遅くなるので、 キャッシュ機構が採用されている。
iconvconfig プログラムは、 iconv モジュール設定ファイルを読み込んで、 高速に読み込みができる gconv モジュール設定キャッシュファイルを書き出す。 システムが提供する gconv モジュールに加えて、 ユーザーは環境変数 GCONV_PATH で独自の gconv モジュールディレクトリを指定できる。 しかし、 iconv モジュール設定のキャッシュが使用できるのは環境変数 GCONV_PATH が設定されていない場合のみである。
−−nostdlib
システムのデフォルトの gconv ディレクトリを検索しない。 コマンドラインで指定されたディレクトリのみを検索する。
−o outputfile, −−output=outputfile
システムのデフォルトのキャッシュ場所の代わりに出力として outputfile を使用する。
−−prefix=pathname
システムのパス名に指定した接頭辞を付与する。 下記の「ファイル」を参照。 デフォルトでは、 この接頭辞は空である。 接頭辞を foo に設定すると、 gconv モジュール設定は foo/usr/lib/gconv/gconv−modules から読み込まれ、 キャッシュは foo/usr/lib/gconv/gconv−modules.cache に書き込まれる。
−?, −−help
使用方法を表示し、終了する。
−−usage
簡潔な使用方法を出力し、終了する。
−V, −−version
iconv のバージョン番号、 ライセンス、 保証免責を表示する。
成功すると 0 で、 エラーの場合 0 以外。
/usr/lib/gconv
通常のデフォルトの gconv モジュールのパス。
/usr/lib/gconv/gconv−modules
通常のデフォルトの gconv モジュールのシステム設定ファイル。
/usr/lib/gconv/gconv−modules.cache
通常のデフォルトの gconv モジュールのシステム設定キャッシュ。
この man ページは Linux man−pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man−pages/ に書かれている。